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横井庄一さんを覚えていますか?
終戦を知らず、昭和47年、「恥ずかしながら生きながらえて帰ってまいりました。」と言って帰国するまで、28年間グアムの密林で自給自足の生活を送った、あの方です。横井さんは、愛知県出身。先日新聞でこんな記事を見つけました。

(中日新聞より)
記事は横井さんの遺品~島の生活で使っ自作の道具類の展示会のお知らせでした。
恥ずかしいなんて、ひとつもない。
その精神力・忍耐力。そしてなにより、何もないところから、すべてを作り出す生活力・・・・
言葉ではいいあらわせないほど、すんごい人デス。
驚いたのは、洋服まで作っていたこと。いくら洋服職人だったとはいえ、布も針も糸もない世界で、そんなことができるものなのだろうか。横井さんは、パゴの木の薄皮をはいでアク抜きして繊維をとり、手製の機織機で布を織って、半年をかけて作ったという。その半袖の上着と半ズボンも展示されているそうで、見てみたいと思いました。
横井さんのことは、『歴史の旅』そして戦争体験を語り継ぐminoワールド「グアム島~横井庄一」に詳しく載っていましたので、興味のあるかたはコチラで。
でもって、待ちに待った『7SEEDS』最新刊。
各チームのメンバーたちは、荒れ果てた未来世界で、すこしずつ現実を受け入れ、適応していきます。だいぶたくましくなりました。そのサバイバルな生活ぶりは、横井さんのグアムでの日々を連想させます。横井さんもはじめは一人ではなかった。ひとりふたりと死にわかれ、最後の7~8年はたったひとりの生活だったそうです。助けを求めるどころか、見つからないように生活のあとを消して孤独に生きる。肉体的にはいろいろと病気に悩まされたようですが、精神を病まずに生きて帰ってこられたことは、奇跡ですね。まるで新巻さん。
7SEEDSでは、やっぱり人間らしい心を失った人が数名。サバイバルの英才教育を受けて育った夏のAチームは、背負っているものが大きすぎて、見ていてせつないです。それに比べて、最初はへなちょこだったフツーの女の子ナツが、自分で考えて道具としてのカゴを作ったり、ちゃらんぽらんの自己チューだった蝉丸が人を助けようとしたり、みんなのためにすこしでもおいしく調理して食べようと工夫したり。人と関わり合いながら成長していく姿は、とってもたのもしいです。人間にとって一番必要なものはなにかって、考えさせられます。
また、夏Aチームの会話の中で、「意外にほしいものが“布”だ」とあります。そして、“樹皮を灰汁煮き(あくだき)して糸を作る”ともありました。作者の田村さんは、たくさんの取材の中で、やっぱり横井さんのこともおさえているんだろうな、と思いました。
ここからはネタばれ↓
安居(あんご)やあゆはどうなってしまうのか。誰が救ってくれるのか。それは花かもな。嵐や新巻さんやナツのような気もする。あーでも、花しかできないような気がする。いやいや、花のお父さんは・・・それを知ったとき、安居たちはどうなっちゃうんだろう。それに、花には嵐がいるし。花と嵐の再会も待ち遠しい・・・ん~田村センセイ、どう楽しませてくださるんでしょうか?勝手にいろいろと妄想させるこの作品は、やっぱりスゴイです。
小瑠璃とハルもなにかがはじまる予感。源五郎と新巻さんも、きっとわかり合える予感。
いよいよ次巻あたり、全チーム合流か?ますます楽しみだわさ。
非情なやり方で安居たちを育て選抜した百舌が、ケセラセラの、でもとってもたくましい夏のBチームを見ながら、「それでいいのか・・・」と何度もつぶやくシーンが、「いまさら」だけど、哀しくて印象的です。
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